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「お父さん、お金ってなに」ってきかれたらどう答える? 子育てとは親がこどものための辞書を編むこと。

「お父さん、お金ってなに」ってきかれたらどう答える? 子育てとは親がこどものための辞書を編むこと。

こどもが生まれたことで、僕は大人になった

大人ってなんだろう。 自分がこどものころ思っていた大人ってのはすごく成熟していて質問すればなんでも答えてくれる自分たちとは全然違う人種だと思っていた。

でも成人して気付くのは、質問の答えを出せるどころか、自分もまだまだ質問したいばかりでこどものころと何ら変わっていないという衝撃の事実。(あくまで僕個人の話で他の人に当てはまるかどうかはわかりませんが)

 

で、そこからまだまだ悩み続ける日々が始まる。 でも悩みは成長を生む原動力であるわけで少しずつですがまた大人の階段を上っていくことができる。

そんなリニアでゆるやかな成長の中で、突然エポックな成長のチャンスがやってくる。

それがこどもの誕生、親になるときです。

最初のこどもが生まれたとき、友人からこう言われたことを思い出す。 「おめでとう、親になると人は新たに親としての成長をはじめるんやで。角ちゃんはこれで大人のゼロ歳やな。これからお子さんの成長とともに毎年1歳ずつ大人の階段上ってくんやで」と。

 

子育てとはわが子に伝えるための辞書を編むこと

こどもの誕生はいやが上でも自分が大人であることを認識させてくれる。

質問をして答えを求める側から質問を受けて答えを出す側に人を変化させてくれる。

親になるいうことはこどもに何を聞かれても自分なりの答えが出せるように自分の辞書を編む作業、なんじゃないかと思う。

そうすることで人はどんどん大人になっていく。(あくまで僕個人の経験に基づく感想です)

 

親というのはこどもと接する中で、自分のこどものころのできごとを追体験するんですよね。

自分のこどものころに父や母がどんな風に自分に接して、その時、こどもだった自分がどう思ったか、それがよい思い出ならわが子にも同じようにしてあげたい、父や母が言ったことが自分を傷つけていたのなら同じような言動はするまい。そういうことを自然に考えながら子育てをしていく。

そうする中で自分なりの辞書、ものごとの定義を作り上げていく。こどもに何を伝えたいのか、この世界の価値、生きる意味…そんなことを自分のこれまでの経験に照らしながら突き詰めて考え、自分の答えを出していく。

こどものための辞書を編むということは、その人が「かくありたい」と望む姿を定義していくこと

いいかえれば自らの人生哲学を確立するということをこどもの手を借りながらやっているのかもしれません。

 

そんな中で、僕が自分の辞書に編んでいて、我が子たちに真っ先に伝えたいことが二つあります。

 

 

こどもに伝えたい「お金」と「仕事」の定義

それは「お金とは何か」と「仕事とは何か」という二つの言葉の定義です。

それぞれ、広辞苑的な定義はありますが、親がこどもに教える言葉の定義はその子に贈るプレゼントでありエールなんですよね。その子が自分が生きる世界をどう解釈し、自分の人生にどう舵を取っていくか。そのための羅針盤であり櫂であるはずなんです。

そんな前提に立って「お金」と「仕事」について、どう伝えたいかをずっと考えているのですが、僕が腑に落ちている答え。

 

それは「お金とは感謝のしるし」「仕事とは感謝されるべき貢献」ということ。

 

なんかこどものころって「お金って汚い」みたいに思いがちじゃないですか。

でもそんなことないんですよ。お金の価値ってのは感謝の価値だと僕は思う。感謝される量が多ければたくさんお金がもらえるし、それは良いことなんですよ。

人から感謝されること、感謝を生むことが仕事なんだけど、人から感謝されること、「ありがとう」と言われることは素直に嬉しいじゃないですか。

仕事をしてお金をもらう。それは感謝のサイクルを回すことじゃないですか。

めちゃくちゃいいことだし楽しいことなんです。

でも、それを忘れてしまっている人が多い。

僕が若い頃はこう言われてました。

「仕事というのは嫌なもんや。嫌なことをやってるからお金がもらえるんや」と。

でもそれは歪んだ考え方だと思う。

人生がつらくなる考え方だと思います。

 

こんなことを言うと「お前は恵まれてるよね、好きなことを仕事にできて運がいいからそう言うきれい事言えるんだよ」みたいなことを言う人たちがいるのも承知してます。

でも、だからこそ言いたいんですよ。

どんな仕事をしていようが世に価値を貢献しているのであれば、それは素晴らしい仕事であり、誇るべきです。自分のこどもたちに語る機会があれば自信を持って自分の仕事を自慢してほしい。そうすることできっと仕事も楽しくなるはずです。

 

 

今のこどもたちが大人になる時代の働き方

それにこれからの時代、一人でいろんな仕事ができるようにもなります。

現在、8割以上の企業が副業・兼業を禁止していますが、その根拠となっているのが厚生労働省が定めるモデル就業規則です。これに副業・兼業禁止が明示されているのですが、これの改定作業が進められており、2018年度からは副業が容認される見通しです。

つまり、来年からは複業が解禁され、固い仕事でお金を稼ぎながらそれとは別の自分の好きなことを仕事にすることもできるかもしれない。

今、自分の仕事に不満がある方の多くは「やらされ感」があるからだと思います。

これからはやらされ感がある仕事をやりながらやりたい仕事を見つけることもできるかもしれない。

そうすることで複数分野にわたるスペシャリストを生み出せる社会になるかもしれない。

イノベーションとはまだ結合していない何かと何かが結びつく新結合のことだと言います。複業解禁で複数分野を熟知したタレントがたくさん生まれればきっと日本はもっと良くなる。そう思っています。

 

そして僕の話に戻るのですが、40過ぎて公務員辞めてスタートアップはじめた結果、家族と過ごす時間は減り、出張も増え、夜遅くの帰りがデフォルトになっています。

そんな僕をこどもたちは心配してこう言うのです。「お父さん、お仕事大変なの?」と。

その問いに僕はこう答えるのです。

「お仕事というものは楽しいものなんだよ。お金というものは感謝のしるし。お仕事はいろんな人にありがとうって言われることなんだ。楽しいし嬉しいもんなんだよ。」と。

 

そういう楽しさを伝えるためにもこれからは家族と過ごす時間をどんどん増やしていきたいなと思ってます。

いくら自分の辞書を充実させても伝える時間がなければそれは意味のないものになってしまいますから。

 

そんなことを思いながら今年は家族でクリスマス、そして年末年始を過ごしたいと思います。

皆さんもメリークリスマス!

 

 

 

※以上の話は僕個人のこれまでの人生・生活を通じた気付き(こどもができる前とできた後の感覚の変化を言語化したもの)の話です。僕個人はこどもの成長とともに自分自身も成長している実感があり、こどもを持つ選択をした場合の可能性の一つとして、まだこどもがおられない方にもお読みいただけると嬉しいですし、子育て中のお父さん、お母さんには多少なりとも共感していただけると書いた甲斐があるというものです。

 

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