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妄想事業構想⑤ スマートグラスを使った買物誘導

妄想事業構想⑤ スマートグラスを使った買物誘導

ウェアラブルデバイス(アイウェア型の方)…なかなか流行りませんねえ。
『一年後には多くの人がウェアラブルデバイスをつけて生活していますよ、と14年前から言っています』…というのはこの道の大家の某先生の名言(笑)。
ウェアラブルデバイスが14年間流行らなかった理由…それは反応遅延の問題だったんじゃないでしょうか。
デバイスのスペック不足のために処理に遅延が生じてウェアラブルの良さが生かせなかった。
それが最近では「クラウドコンピューティング」と「高速無線通信」のおかげで、端末から離れた場所での高速処理が可能になり、遅延はほぼ解消されました。

でもまだ流行らない。なぜか。
それは消費者が「変なものを身につけたくない」ってことなのではないでしょうか。
「身につける」ってことは文化そのもの。
消費者に今まで身につけたことがないものを身につけさせるためには「文化を創る」というアプローチが必要なんだと思います。
過去の例を紐解くと、ウォークマン発売時、SONYは、ウォークマンを着けた多くのモデルさんを雇って東京中を闊歩させた…これによってウォークマンを身につけること=かっこいいという文化を生み出したというのは有名な話です。
今こんな手法が取れるかどうかわかりませんが、「文化を創る」という発想は必要なのではないでしょうか。

ということで、今回は、ウェアラブルデバイス、特に普及がより難しそうなアイウェア型のスマートグラスを一般消費者向けに普及させるためにどうすればよいか、考えてみました。(現在発売されているスマートグラスの多くはBtoB向けの製品なので、あえてC向けのビジネスプランを考えてみます。)

まず、身につけたくない製品を消費者に身につけさせるためにどうすればよいか、そのためには、

A 身につけたくなるような価値を考案する
B 身につける場所・時間を限定することでハードルを下げる

という2点が肝心。(あとは身につけたくなるかっこいい製品にする…っていうのもありますがそれが一番難しいので今回は横に置きます)

この2点をベースにアイデアを出してみると、美術館や博物館での解説を行う装置などは誰もが考えつくところです。
また、これを応用して観光地名所の解説用のツールとしての使い方を思いつく人もいるかもしれません。

こういったアイデアは、一見良いアイデアに見えるかもしれませんが、実際に自分が使ってみたいかというとそうでもないよな…というのが本音じゃないでしょうか。要は「価値の生み出し」が不十分なんです。

そこで、僕が考えたのは、スーパーマーケットでカートと一緒にスマートグラスを貸し出すってプランです。
運用イメージはこんな感じ。

① 買い物カートと一緒にスマートグラスをスーパーマーケットの入り口に置いておく
② そのスマートグラスはスーパーの会員向けに無料でレンタルするものとする(ただし店舗内に限る)
③ ユーザーはスマートグラスを手にすると、会員カードのバーコードを読み取らせてログインし、スマートグラスをパーソナライズする。
④ ユーザーがスマートグラスを装着すると、その人に応じた安売り情報が表示される。例えば1パック300円のサンマをデバイス越しに見るとARで200円と表示されていたりする(ここが大事なんだけど、元の値段とディスカウント価格の両方がちゃんと見えて自分がどれだけ得したかが分かるようになっているってことです)。
⑤ また、矢印などをスマートグラスに表示することで、おすすめ商品の棚まで誘導するという使い方も可能。
⑥ 店舗側の視点でいえば、パーソナライズしたスマートグラスにより、ユーザーの過去の購入履歴や属性情報に基づいて商品の金額を変動させながら購買誘導をすることができる。
⑦ 精算時には、スマートグラスを回収してレジの情報を同期させ、ユーザーに渡すレシートにはいくら安くなったのかを分かりやすく表示する。


いかがでしょうか。
ユーザー側は「安く買い物ができる」というわかりやすいメリットがあり、スマートグラスをつけているユーザーとそうじゃない人の差を見える化するわけです。これだとスマートグラスをつけている人をそうでない人が見ると「安く買えてうらやましい」という気持ちになるはず(特に大阪の主婦は)です。そこから「私もつけたい」という競争的な心理が生ずるので広がりやすく習慣として定着しやすい。
一方、店舗側メリットとしては、うまく購買誘導ができれば食品等の廃棄ロスが減るかもしれませんし、一律に低価格値付けをする習慣(卵1パック1円 ただしお一人様1パック限りっていうアレね)から解放されるかもしれません。
また食品メーカーのキャンペーン時等には販促費の副収入が得られる可能性もあります。
スーパーの陳列棚にはよく売れる一等地とそれ以外の場所があり、食品メーカーが良い場所を確保しようと鎬を削っているものですが、悪条件の場所であってもスマートグラスによる誘導ができればその不利は払しょくできます。
さらには、購入履歴や購買誘導によるデータ変動のノウハウが蓄積すれば、宅配事業への横展開も可能かもしれません。

このアイデアを思いついたときに、これはスマホでやってもよいのではないか…とも思ったのですが、やはりちょっと違うかなという気がしてます。
買い物っていうのはエクスペリエンスであると同時に作業でもあります。スマホをかざしながらの買い物は手間が大きく増えるので、習慣づけるのはほぼ不可能です。
…ということで、こちらのアイデア、とてもスマートグラス向けだと思っているのですが、いかがでしょうか。
システム構築にはだいぶエネルギー(お金と人力)が必要そうですが、そこはうまく補助金とか取ってなんとか…(えらそうに言っておきながら詰めが甘くてすいません…)

リテール事業者の方々、もしよかったらどうぞ弊社までご連絡ください〜。

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