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「Beyond the Biz ~ビジネスを越境せよ~ #3」ビジネス×生活(結婚・家族) イベントレポート

「Beyond the Biz ~ビジネスを越境せよ~ #3」ビジネス×生活(結婚・家族) イベントレポート

どうも、フィラメントの宮内です。

 

10/17、恵比寿の英治出版のスペース「EIJI PRESS lab」にてイベント「Beyond the Biz ~ビジネスを越境せよ~ #3」が開催されました。

 

今回で3回目となるこのイベントは、「オトナの知の嗜み」シリーズです。リベラルアーツの大切さを語り合うイベントとして、これまで哲学、アートをテーマに実施してきましたが、今回のテーマは「生活(結婚・家族)」です。

 

時代が変化し、同性結婚、事実婚、夫婦別姓、婚前契約、PACS、ルームシェア等々ーー価値観が多様化している今だからこそ、結婚や家族のあり方をみんなで対話してみようという趣旨です。

 


【目次】

モデレーターのハブチンがまさに当事者!

結婚のあり方は社会の影響を強く受ける

ゴールをイメージして言語化することの大切さ

価値観の違いを埋める秘訣を、さらに懇親会でトーク

モデレーターのハブチンがまさに当事者!

 

「今日登壇されるお三方の意見が正解という訳ではなく、それを聞いて私はこう思うっていう“納得解”を持ち帰ってほしいです」

 

といった形で、モデレーターを務めるハブチンから主旨の説明。と思いきや、ひとり語りが始まりました。

 

「僕の場合、結婚7年目で子供が2人いて、夫婦喧嘩も絶えないって感じで。常にトラブルがあってどうしようって感じなので、まじで納得解が欲しくてこのイベントを開かせていただいてます(笑)」

 

リアリティーが一気にあがりました。というか、森山さんとのトークが自然と始まり、メンタリングするような雰囲気に、なんとなく会場もなごみます。

 

 

参加者も軽くチェックインをしながら、この段階からかなりの盛り上がり。フィラメントの固定客はいい意味でも悪い意味でもわりと年齢が高めなのですが(他意はございませんが)、今回はテーマ設定も影響してなのか、若い女性が驚くほどの比率です。

 

結婚のあり方は社会の影響を強く受ける

最初の1時間はインプットトーク。まずは株式会社CRAZY・代表取締役兼最高執行責任者の森山和彦さん。結婚の多様化とパートナーシップのあり方についてトークいただきました。

 

写真中央:森山 和彦さん(株式会社CRAZY 代表取締役社長)
人材コンサルティング会社での6年半の勤務を経て、2012年7月に株式会社CRAZYを創業。同社をビジネスグロースさせながら、全社員で1ヶ月休んで世界一周など、独自の組織運営を実践。2018年「働きがいのある会社」及び「働きがいのある会社 女性ランキング」初エントリーにてダブル受賞するなど、ユニークな経営手法が注目される。

 

森山「例えば、僕が奥さん2人いますって言ったら、みなさん多分すごい違和感を受けると思うんですけれども(笑)、それは一夫多妻制の影響を受けていないからなんです。だから結婚っていうのは社会の影響をすごい受けている。現在の結婚というのは武家社会が始まりで、家と家の結婚という考え。だから、いろんな人を呼んで結婚式をするというやり方が普及しましたが、決してそれだけが正解というわけではないんですよね」

 

森山さんによると、一番影響を受けるのがロイヤルファミリーの結婚であり、例えばイギリスのダイアナ妃のウエディングの影響で、日本での教会式が一気に増加しました。あの純白のウエディング・ドレスを着てヴァージン・ロードを歩くシチュエーションに憧れる花嫁が増え、多くの芸能人もハデ婚をしていました。それが、核家族化して家同士の結婚という意味合いが薄れてきたので、結婚式をなぜやるのかが分からなくなっているのが現在の状況と言えそうです。

 

こうした多様化した考え方は、結婚生活においても衝突のタネになります。

 

森山「例えば“最近”っていう言葉ひとつをとっても、ひとりひとり基準が違う。最近、奥さんに大好きだって言いましたかって聞くと、旦那さんは言ってます、と。その最近って一か月に一回言ってるって意味だったりするけど、奥さんは極端な人だと最近ってのがその日の朝だったりする。それってつまり期待値が違うわけです。それでケンカになる

 

「それなんですよ!」とハブチン。

 

同じ価値だから結婚した、同じ価値観でないといけないという先入観があったというハブチンに対して、それも社会の影響を受けている、と森山さん。

 

森山「離婚理由の第一位は、価値観の違いを埋められなかった、なんです。価値観が違うのなんて当たり前じゃないですか。違うものをどう認識していかに埋め合わせるか、それが他者と生きるってことですよね」

 

「それですよ!」とハブチン(笑)。

 

写真右:ハブチン((株)オムスビ代表取締役CEO/(株)フィラメント HR変革リーダー)

 

仕事の場合は価値観が違うのが当たり前なので、お互いの期待値やゴールを確認するものだが、なかなか夫婦やパートナーとはできないもの。さらにはプライベートのことなので、それを他人に相談するのがはばかられるという意識も強くあります。結婚やパートナーシップのあり方は、ブラックボックスになっています。

 

「これは課題なので、そのブラックボックスにちゃんとメスを入れたい、事業化しようと思っているんです」と森山さんは語りました。 

 

ゴールをイメージして言語化することの大切さ

続いてのトークは、プランニングディレクターの松田龍太さんと、フリーライター、CHOCOLATE.inc プランナーの夏生さえりさん。つい最近結婚したばかりで、翌週には結婚パーティーを控えているというタイミングでのご登壇でした。

 

写真左:松田 龍太(プランニングディレクター)

女性誌の編集者、PRエージェンシーでのプランナーを経て、2012年に世界初のデジタルものづくりカフェ「FabCafe」事業にマネージャーとして参画。
2015年に独立し、イベントプランニングや組織マネジメントを行なっている。
変わり続ける実験的公園、『Ginza Sony Park』
「しなやかな社会をつくる」をコンセプトに活動するインディペンデントメディア『UNLEASH(アンリーシュ)』等。

 

松田「彼女は詳細に言語化をしてくれるという印象があります。機嫌が悪いときでも、何で機嫌が悪いのかをちゃんと言ってくれるのでとても助かります」

 

さえり「私は不満があると、できるだけそれを言語化してから話すようにしています。相手に期待するゴールを自分の中でイメージしてから話すようにしないと、自分も何を求めているのかわからなくなって、いつまでも会話が堂々巡りしてしまう。 例えば、ただぶつけたいだけだったとしても、ただぶつけたいだけなんだけど聞いてくれる?というクッションを挟んだりします。うまくいかないことも、多いんですけどね」

 

「それめちゃくちゃすごくないですか」と、ハブチンだけではなく、参加者もみな驚嘆の声!

 

さえり「女の人は愚痴を聞いてもらいたいだけなのに男の人はアドバイスをしてケンカになるみたいなこと、よくありますよね。それは不幸だなと思っていて」

 

松田「なんでそうなっちゃったのみたいに言われることって多いですよね。言ったってしゃーないやんみたいな。僕らは、お互いに相手のミスに対し怒るということがほとんどないです。この間も、結婚式の準備で、仕事柄自分でいろんなものを作ったりしてたんです。けれども結婚式の前々日くらいに大きなミスをしてたことに気がついて」

 

さえり「何だったっけ? ああ、印刷物ね(笑)。それすら覚えてない」

 

写真中央:夏生さえり(フリーライター、CHOCOLATE.inc プランナー)

大学卒業後、出版社に入社。WEB編集者として勤務し、2016年4月にライターとして独立。企画、取材、エッセイ、シナリオ、ショートストーリー等、主に女性向けコンテンツを多く手がける。著書に『今日は、自分を甘やかす』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『揺れる心の真ん中で』(幻冬舎)、他。

 

松田「そもそも、そういうことでは怒られない」

 

さえり「それもゴールをイメージした時に、ごめんって言われる以上のものが何も想像できないから、それでおしまいって感じです」

 

これを抽象化するとしたら、ゴールイメージを想像して言語化を丁寧にすることの大切さ、ということでしょうか。なかなか感情が入ってしまうと難しいものですが、例えば怒りそうになったらひと言添えてあえて外出するとか、他にも二人からしいろいろなTipsが披露されました。

 

価値観の違いを埋める秘訣を、さらに懇親会でトーク

そのあとはみんなでディスカッション。インプットトークを経て自身が考えたい「問い」を、ピンクのポストイットに書いて見える化し、それでみんなで話しあうというやり方です。

 

 

例によって、懇親会とセットで飲みながらフランクに語り合うというスタイルです。会場となった英治出版の記念クラフトビールと、Sandwich&co.の「萌え断サンドイッチ」をお供に。

 

 

 

特に多かった問いは、「価値観の違いを埋めるコツは?」といった内容でした。森山さんのパワフルな手段は「手紙を書く」ことなのだとか。

 

森山「何に感謝してるかとか、相手のこういう行動してくれてありがとうとか書くんですよ。手紙を書くってことは相手を知らなければ書けっこない。相手を理解しようということが多様性を認め価値観の違いに気づくきっかけになるし、書いているうちに相手のことを許したり愛おしく思えたりする。実はこれを会社の中でもやっていまして、経営会議のメンバー同士で45日に一回手紙を書いています 。これをお互いに渡し合うと、確実に空気が変わるんです」

 

 

森山「黙るってのもやります。ちょっとお互い黙ろうよ、心に耳を傾けてみようっていう。いずれにしても相手の気持ちに立つってのが大事なんですよね」

 

さえり「同感ですね。私は結局、自分が何を言いたいかよりも、自分が言ったことが相手にどう伝わるかの方が大事だと思っているところがあります。なのでどう言えば自分が伝わって欲しい形で伝わるかを、よく考えるようにしている。職業柄なのかもしれませんが」

 

森山「もう一個、パワフルなのがありました。お互いに主張が平行線になるときってあるじゃないですか。そういう時には『あり方だ!』って唱えます(笑)。そもそもあり方が相手を攻めてるとか、そういうときにはなにを話してもダメなので、心のあり方を真ん中に戻してみる、そのためのかけ声。これ面白いです」

 

 

普段他人とあまり語ることのない話題をあえてトーク/言語化することで、いろいろな気づきにつながったようです。熱気にあふれた参加者も満足度の高いイベントになりました。

 

いったん今年のBTBはこれで終了。
3回にわたり実施・レポートしてきましたが、みなさまいかがでしたでしょうか。

 

次回は来年、「Business × 旅」で実施の予定。近日中にご案内いたします。

 

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