新規事業提案制度「3〜5年目の壁」ガイド|社内ビジコンは、続ける中で何を見直し、何を更新するのか
社内ビジコン(新規事業提案制度)は、始めることよりも、続けながら変えていくことの方が難しい制度です。立ち上げから1〜2年は、新しい取り組みとして社内の注目を集めやすい一方、回を重ねると、
「応募する社員がいつも同じ」
「提案が既存事業の延長に寄ってきた」
「受賞した案件がその後なかなか進まない」
「経営から事業化の成果を求められる」
といった課題が重なり始めます。
フィラメントでは、こうした状態を単なる「マンネリ」や制度の失敗ではなく、制度に求められる役割が変わることで生じる「3〜5年目の壁」と捉えています。2026年の実態調査では、開催1〜2回では応募数・熱量・アイデアの質など「入口」の課題が中心ですが、開催3〜4回になるとエントリー数の確保と事業化が同時に上位に現れ、5回以上では事業化・事業規模の拡大・事業部との連携へ課題の重心が移る傾向が見られました。3〜5年目のしんどさは、制度の失敗ではありません。「集める」に加えて、「育てる・つなぐ・続ける」ことまで求められるようになったサインです。
株式会社フィラメントは、すでに社内ビジコンを数年運営している企業に向けた実務ガイド「新規事業提案制度『3〜5年目の壁』ガイド」を公開しました。2026年6月に開催した「BIZCON AWARDS 2026」の参加者アンケート(回答66名・45社/制度保有企業40社)と、2年分のエントリーシート分析をもとに、続ける中で何を見直すべきかを整理しています。

数字で見る「3〜5年目の壁」

3〜5年目に起きている3つのこと
課題は入れ替わるのではなく、積み上がる
制度保有企業40社を実施回数で分けると、黎明期(1〜2回)が10社、定着期(3〜4回)が12社、成熟期(5回以上)が18社でした。黎明期はエントリー数の確保・応募者の熱量維持・アイデアの質という入口の課題が中心で、成熟期では事業化・事業規模の拡大・事業部との連携という出口の課題へ重心が移ります。ここで重要なのは、入口の課題が解決してから出口の課題へ移るわけではない、という点です。応募数や参加者の熱量、アイデアの質といった入口の課題を抱えたまま、事業化、既存事業部門との接続、受賞後の進捗、経営への成果説明といった出口の課題が新たに加わります。実施企業の回答(n=55)で、「事業化」「アイデアの質向上」「エントリー数の確保」がいずれも31件で並んだのは、そのためです。3〜5年目は、一つの問題が大きくなるというより、複数の問題が同時に起きやすくなる時期といえます。特に定着期(3〜4回)では、エントリー数の確保と事業化が同時に上位に現れます。3〜5年目の事務局は、「応募を集める課題」と「成果を説明する課題」を同時に抱えることになります。

出典:株式会社フィラメント『BIZCON AWARDS 2026 開催報告』(2026年)
開催3〜5回に見られる「支援の谷」
2025年のBIZCON AWARDSエントリー企業19社について、最終審査以降から事業化検証フェーズまでの選考後支援施策を12項目に整理し、開催回数別に実施数を比較しました。対象としたのは、仮説検証支援、伴走メンタリング、学習コンテンツ提供、所属部署との調整、落選者ケア、コミュニティ形成、社内マーケティング、事業化検証への予算支援などです。
| 開催回数 | 社数 | 選考後支援施策の実施数(12項目中) |
| 3回未満 | n=5 | 平均 7.0項目 |
| 3〜5回 | n=8 | 平均 4.9項目 |
| 6回以上 | n=6 | 平均 8.0項目 |
制度を続けるほどノウハウが蓄積し、支援も厚くなっていくと考えられがちですが、今回の分析では、3〜5回の企業で選考後支援が最も薄くなる傾向が見られました。本ガイドでは、この傾向を「支援の谷」と捉えています。3回未満では平均7.0項目、6回以上では平均8.0項目だった一方、その間の3〜5回では4.9項目まで薄くなっています。入口の熱量が落ち始める一方で、出口側の支援体制がまだ十分に整っていない時期になっている可能性があります。長く続く企業は、イベントの運営が上手いというより、選考のあとの検証・予算・受け皿・学びを厚くしています。

※分析対象は2025年エントリー企業19社、うち開催3〜5回は8社と限られるため、傾向として参照してください。
提案の「小粒化」は、応募者だけの問題ではない
「最近、良いアイデアが出てこない」というのは、3〜5年目の事務局が感じやすい悩みの一つです。応募はあるものの既存業務の改善提案に寄る、既存事業の延長ばかりになる、かといって飛び地の提案は社内で受け止めにくい、というジレンマが生まれます。ただし、提案が既存事業の延長に寄る背景には、応募者だけでなく制度側の要因もあります。テーマ設定が既存事業寄りになっている、初期段階から実現可能性や収支を求めすぎている、顧客課題を検証する支援が不足している、通過後に事業部へ接続する設計がない。こうした要因が、提案の質に影響します。したがって小粒化を「社員から良い案が出なくなった」と捉えるのではなく、「そろそろ制度の設計を更新する時期が来た」というサインとして見る方が、次の打ち手につながります。小粒な案が出ること自体が問題なのではありません。その案を育てるのか、止めるのか、学びに変えるのかを判断する設計がないことが問題です。
3〜5年目の社内ビジコンに関する10の疑問
社内ビジコンは、なぜ3〜5年目に課題が重なりやすいのでしょうか?
制度を始めた当初は「応募を集める」「イベントを成立させる」ことが中心ですが、開催を重ねると、過去の受賞案件の進捗、事業化、事業部との接続、経営への成果説明まで求められるようになります。つまり、入口の課題が残ったまま出口の責任が増えることが、3〜5年目の負荷を大きくしています。加えて、開催3〜5回の企業では、選考後支援の実施数が最も少ない傾向(支援の谷)も見られました。
応募が減ってきたら、何を確認すべきですか?
まず、「誰が応募していないのか」を確認します。過去3年程度の応募者について、所属、職種、初参加か再応募かを振り返ると、制度が特定の社員層に閉じていないかが見えてきます。応募数だけを見ていると、同じ部署・同じ顔ぶれが繰り返し応募している状態に気づけません。「どう応募数を増やすか」ではなく、「どの層の応募が足りないか」へ問いを変えることが出発点になります。加えて確認したいのが、過去の挑戦者が受賞後・不採択後にどう扱われたかという出口側の経験です。受賞後に案件が止まった、提案しても何も起こらなかった、通常業務との兼務で疲弊した。こうした経験が社内に伝わると、「出しても意味がない」という受け止めにつながります。応募数の減少は、入口の問題としてだけでなく、出口の結果として現れることがあります。告知量を増やすのは、この2点を確認したあとです。そのうえで、自由応募に加えてアイデア領域を指定する、年1回募集から通年型・複数導線へ変えるといった設計変更が有効です。
提案が小粒化してきた場合、何を見直せばよいですか?
小粒化を応募者の能力だけの問題と捉えず、テーマ設定、審査基準、顧客検証支援、受賞後の受け皿といった制度側の要因も確認する必要があります。特に初期段階から実現可能性や収支を重視しすぎると、提案は既存事業の延長へ寄りやすくなります。「良いアイデアかどうか」ではなく、「検証できる顧客課題・仮説になっているか」という評価へ変えることも一つの方法です。
受賞後に案件が止まる場合、何を確認すべきですか?
「受賞後にどの部署へ渡すか」だけを決めても十分ではありません。受け皿には次の5要素が必要です。
| 受け皿に必要な要素 | 確認すべきこと |
| 時間 | 起案者は通常業務の中で何%の稼働を使えるか |
| 予算 | 顧客検証・PoC・外部調査に使える予算はあるか |
| 所属 | 起案者は元部署に残るのか、兼務か、異動か |
| 判断者 | PoC後に継続・停止・事業部移管を判断するのは誰か |
| 事業部接続 | どの部署が顧客・技術・販売・運用面で関与するか |
PoCそのものより、「検証後に誰が継続・停止を判断し、どの資源を出すのか」が決まっていないことが、停滞の原因になる場合があります。最初の一手としては、最終審査の前に「誰が引き取るか」を1行で決めておくことを勧めています。
ステージゲートを設ければ、事業化は進みますか?
ゲートを置くだけでは十分ではありません。判断の仕組みが曖昧なままだと、ゲートは形式化し、案件が止まる理由をかえって見えにくくすることがあります。実際に見られるのは、事業部の判断や社内事情で実質的に自動通過する、何年も通過も撤退もしない案件が残る、審査する役員が既存事業の収支や前例で判断する、PoC後の判断者が決まっていない、といった状態です。 重要なのはゲートの数ではなく、各段階で「何が分かれば次に進めるのか」「何が分かれば止めるのか」「誰が判断するのか」「判断後にどの資源を出すのか」を明確にすることです。
事業化件数以外に、経営へ何を説明すればよいですか?
事業化件数は重要ですが、それだけでは制度の価値を捉えきれません。2026年のBIZCON AWARDSエントリー企業20社すべてが、成果を「事業開発」「人材育成」「風土醸成」の3観点で記載していました。3〜5年目以降は、成果を件数で測るのではなく、新規事業のパイプラインとして見せると説明しやすくなります。
| 段階 | 見るもの | 経営に説明できること |
| 入口 | 応募数、初応募者比率、応募部門の広がり | 挑戦の母集団が広がっているか |
| 提案 | 顧客課題起点か、既存事業延長か、テーマの偏り | 検証可能なテーマになっているか |
| 検証 | 顧客検証数、仮説修正数、PoC移行率 | 机上案ではなく市場に向き合っているか |
| 移行 | 事業部接続数、担当部署、起案者の稼働率 | 受賞後に止まらず次へ進んでいるか |
| 判断 | 継続・撤退・保留の件数と理由 | 無駄な継続を避け、学習を残せているか |
| 人材 | 再挑戦、異動・抜擢、社内メンター化 | 挑戦人材が社内に残っているか |
社内ビジコンのKPIは、3〜5年目になると変えるべきですか?
入口だけでなく、学習、移行、事業化、制度健全性まで見る必要があります。
| 層 | KPIの例 | ねらい |
| 入口 | 応募件数、初回応募者の比率、部門の分散 | 制度が一部の層に閉じていないか |
| 学習 | 顧客接触の数、仮説修正の回数 | アイデアの質の前提を見る |
| 移行 | PoC移行率、次ゲート到達率 | 審査・伴走が機能しているか |
| 事業化 | 事業化件数、継続率 | 実事業の成果を見る |
| 制度健全性 | 再応募率、上長の協力、挑戦者の評価・キャリア接続 | 挑戦が損になっていないか |
制度が定着すると、事務局の仕事は減りますか?
減るとは限りません。1年目は募集・審査・最終発表の立ち上げが中心ですが、2年目以降は前年度に通過・受賞した案件の支援と進捗確認が加わります。3年目以降は、グループ会社への対象拡大、社内メンター育成、内製化、過去案件の棚卸し、経営層への成果説明、受け皿設計といった運営以外の仕事が増えていきます。一方で、制度が定着したように見えるほど「もう運営できるはず」と見なされ、予算や人員が減らされることがあります。ここに、3〜5年目以降の事務局が疲弊する構造があります。事務局がすべての案件の事業責任まで抱えるのではなく、経営層・事業部・人事と役割を分けることが必要です。
社内ビジコンの内製化は、どう考えるべきですか?
うまく続いている企業は、内製化を単なるコスト削減として捉えていません。外部に頼っていた業務を社内で担えるようにしつつ、その分の予算や人員を削るのではなく、過去案件の支援、PoC予算、事業部接続、社内メンター育成、アルムナイコミュニティ、経営報告の高度化など、次の機能に振り向けています。 内製化とは、制度を次の段階に進めるために、事務局の役割と資源配分を組み替えることといえます。
社内ビジコンを続けるか、やめるかはどう判断すればよいですか?
最初に「続ける/やめる」を決めるのではなく、どこを更新すべきかを確認します。手順は3段階です。
- 応募・提案・審査・受賞後・学習の5つのログを棚卸しする
- 受け皿を5要素(時間・予算・所属・判断者・事業部接続)で定義し直す
- 症状に対応する更新領域を決める
制度を続けるとは、同じ形を維持することではありません。長く続く社内ビジコンは、挑戦の仕組みを核に、検証から事業判断、学習・資産化までのサイクルを回し続けています。
長く続く制度が更新している5つの領域
2026年のBIZCON AWARDSエントリー企業20社のうち18社が、「前回の課題」「その改善施策」「今回の課題」まで具体的に記載していました。制度が「前回の課題 → 改善 → 今回の課題 → さらに改善」というサイクルで更新されている様子がうかがえます。更新されている領域は、大きく5つに整理できます。
| 更新領域 | 何を変えるか | 主に対応する課題 |
| 募集 | 対象範囲・推薦・テーマ・応募導線 | 応募者の固定化 |
| 支援 | 顧客検証・仮説検証・メンタリング | 提案の小粒化 |
| 審査 | 評価軸・段階ゲート・審査員の目線 | 既存事業のものさしへの回帰 |
| 受け皿 | PoC予算・事業部接続・継続判断 | 受賞後の停滞 |
| 学び・体制 | 落選者支援・評価接続・コミュニティ・運営資産 | 挑戦文化の消失、属人化 |

リニューアルで変わるのは、施策だけではなく「問い」
5つの更新は施策の話に見えますが、数年運営してきた制度で本質的に変わるのは、制度が立てる「問い」です。
| 以前の問い | 更新後の問い |
| どんな事業案を出すか | どの顧客の、どの課題に向き合うか |
| どう応募数を増やすか | どの層の応募が足りないか |
| 良いアイデアかどうか | 検証できる仮説になっているか |
| 最終審査で誰が勝つか | 次に誰が引き取るか |
| 事業化したかどうか | どこまで検証が進み、何を学んだか |
| 事務局がどう回すか | 制度としてどう残すか |
こうした問いの組み替えは、実際の制度では設計変更として現れています。2026年のエントリーシートには、応募者の一巡に対して募集導線を通年型へ変えた、テーマの重複に対して課題探索から始めるコースを新設した、受賞後の引き取り先が曖昧だったため最終審査に事業部長・担当役員を巻き込んだ、といった更新が記載されていました。

こうした知見は、一社の支援経験から得られたものではありません。企業内ビジコンの事務局そのものを評価するアワード「BIZCON AWARDS」に集まった各社の実践知を、横断的に整理したものです。
3〜5年目以降のセルフ診断
自社がいま「どの壁」に直面しているかを確かめる9つの問いです。当てはまるものにチェックを入れてください。
【入口の壁】募集・支援
☐ 直近3年で、応募数や参加者の熱量が伸び悩んでいる
☐ 応募者の顔ぶれや所属部署が固定化している
☐ 提案が既存事業の延長や業務改善に寄りやすい
【出口の壁】審査・受け皿
☐ 過去の受賞・PoC案件の現在地を、すぐに説明できない
☐ 受賞後に、誰が引き取るか・どこで検証するかが曖昧である
☐ 事業化件数以外の成果を、経営・上長に説明しにくい
【体制の壁】学び・体制
☐ 事務局が少人数・兼務で、制度を見直す余白がない
☐ 経営層・事業部・人事の役割分担が曖昧である
☐ 担当者の異動や交代があると、運営ノウハウが引き継がれにくい
「はい」が多かった領域が、次年度に見直すべき場所の目安です。
| 診断 | 主な課題 | 見直す領域 |
| 入口の壁が強い | 応募数・熱量・応募者の固定化 | 募集の更新/支援の更新 |
| 出口の壁が強い | 受賞後の引き取り先、PoC後の判断、成果説明 | 受け皿の更新/審査の更新 |
| 体制の壁が強い | 事務局だけで制度を支えている状態 | 学び・体制の更新 |
3〜5年目は、複数の壁が同時に出ることも少なくありません。入口・出口・体制の課題は互いに関係しているため、どこから手をつけるかは、制度の目的や開催回数、過去案件の状況によって変わります。
まず見るべき3つのポイント
- 受賞後に止まっているなら、受け皿の5要素(時間・予算・所属・判断者・事業部接続)を見る
- 応募が減っているなら、過去3年の応募者属性(所属・職種・初応募者比率)を見る
- 役員説明が苦しいなら、事業化件数ではなく、パイプラインで見る
自社だけで現在地を整理するのが難しい場合は、過去案件や制度運営の棚卸しからご相談いただけます。
資料概要
| 項目 | 掲載内容 |
| 資料名 | 新規事業提案制度「3〜5年目の壁」ガイド |
| 発行 | 株式会社フィラメント |
| 制作 | ビジコンAWARDS事務局(株式会社フィラメント) |
| 資料版 | 2026年7月(第1版) |
| 形式 | PDF/全17ページ |
| 対象読者 | 社内ビジコンを数年運営し、応募数・提案の質・受賞後の進捗・経営層への説明に課題を感じ始めている事務局担当者 |
| 根拠データ | BIZCON AWARDS 2026 参加者アンケート(回答66名・45社/制度保有企業40社)、BIZCON AWARDS 2025エントリーシート(19社)、2026エントリーシート(20社) |
| 出典レポート | 株式会社フィラメント『BIZCON AWARDS 2026 開催報告』(2026年) |
本ガイドを読む際の注意事項
母集団が設問によって切り替わります。参加者の関心・現在の課題は回答者ベース(全体n=66、うち実施企業n=55)、制度設計の分析は制度保有企業ベース(n=40)、担当者の経験年数は直接関与者ベース(n=64)で集計しています。エントリーシートは2025年(n=19)・2026年(n=20)を別母集団として扱い、経年比較ではなく開催回数の断面比較と、前回から今回への更新の記述をもとに分析しています。選考後支援の分析対象は19社と限られるため、傾向として参照してください。
「黎明期」「定着期」「成熟期」は実施回数による分析上の区分(1〜2回/3〜4回/5回以上)であり、各社の制度成熟度を判定するものではありません。本ガイドは年1回程度の開催を前提に、開催3〜5回目前後の制度を「3〜5年目」として扱っています。隔年・年複数回開催の場合は、年数ではなく開催回数に読み替えて確認してください。
3〜5年目は、「続ける/やめる」の前に「どこを更新するか」を考える時期
3〜5年目になると、応募者が固定化する、提案が小粒化する、受賞案件が止まる、経営から成果を問われる、事務局の仕事が増える、といった問題が重なりやすくなります。このとき「このまま続けるべきか、やめるべきか」という問いが頭をよぎります。しかし、いきなり継続か終了かを決める前に、見るべきことがあります。それは、いま起きている症状が制度のどの領域に由来しているのか、という点です。それは必ずしも制度が失敗したことを意味しません。初年度には必要なかった機能が必要になり、制度に求められる役割が変化した結果として起きている可能性があります。一方で、壁には共通する構造がある一方、その乗り越え方は会社ごとに異なります。症状は多くの企業に共通して現れますが、背景にある事業構造、社員の動機、既存事業との距離、事業部の権限、評価制度、経営層の期待は会社ごとに違います。他社の制度をそのまま真似ても、同じように機能するとは限りません。長く続く社内ビジコンは、同じ制度を繰り返しているのではありません。募集を変え、支援を変え、審査を変え、受賞後の受け皿を変え、事務局と組織の役割を変えています。そして施策だけでなく、制度が立てる問いそのものを更新しています。
続けるか、やめるか、の前に問うべきは「どこを更新すべきか」です。
なお、本ガイドが根拠とする40社の実態調査の詳細は「社内ビジコン実態調査2026」で、これから制度を立ち上げる場合の設計論点は「社内ビジコン設計ガイド」で公開しています。
「3〜5年目の壁」ガイドをPDFで読む
3〜5年目の壁の構造、課題の重心の移行、長く続く制度が更新している5つの領域、受け皿の5要素、KPI、事業構造別の見直し論点、セルフ診断まで、全17ページにまとめています。
*外部媒体・記事への掲載時
出典:株式会社フィラメント『新規事業提案制度「3〜5年目の壁」ガイド』(2026年)
*ガイド内の調査数値を引用する場合
出典:株式会社フィラメント『BIZCON AWARDS 2026 開催報告』(2026年)
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