大企業が社内で実施している新規事業創出プログラム

外から見ると、どこの会社も同じような 新規事業創出プログラムをやっているように見えますが、進捗度合や成熟度合、あるいは新規事業創出にかける会社の本気度やゴール感によってそれぞれレベルは異なります。

今回は大企業が社内で実施している新規事業創出プログラムをレベル1~5に分類してみましょう。

レベル1:人事部門のアリバイ施策
・やったこと自体が大事であり、そこから成果を広げるつもりはない
・予算も人も措置するつもりなし

レベル2:社内プロパガンダ施策
・派手な成果をアピールすべくある程度の予算は確保
・実証実験まではいくがその先はない
・レベル1の延長

レベル3:社内風土改善&人材育成施策
・人事制度が少し紐付き、人事異動の可能性がある
・予算もある程度付いてくる
・ただし成功事例はほとんどなく、施策継続のために社内風土改善目的が並存

レベル4:ビジネス(共創ビジネス型含む)創出施策
・ビジネス創出を主な目的としている
・自社の成功事例があるか、ライバル企業が同様の施策を行なっている場合、レベル4の目的を掲げやすくなる
・既存事業の賞味期限切れが近い場合も同様

レベル5:ガチビジネス創出施策
・いくつもの成功事例や子会社の設立などの成果を上げている場合、社内カルチャーの牽引装置としての機能が求められる
・新規事業創出を続けることによる成長への意志をもちつつ、能動的リスクヘッジを両立する強い企業のエンジンとなる


あなたの会社の新規事業創出プログラムは、1~5どのレベルに当てはまりましたか?
では、これらの分類レベルをさらに詳しく見ていきます。

レベル1・2

「人事部門のアリバイ施策」、「社内プロパガンダ施策」といった“かたちだけ”の会社の姿勢が、逆に社員の反感を買い、結果的にモチベーションを下げることにつながります。
さらに言うと、“かたちだけ”やったテイを装う社風がまん延する原因にもなりかねません。このレベルの新規事業創出プログラムであればやらない方がマシと言えるでしょう。

レベル5

「ガチビジネス創出施策」を目指すともなると、そもそも採用する社員の基準や、企業のブランドイメージから変えていかなくては成功しません。そのために既存社員のマインドも大きく変える必要があり、事実上ほとんどの会社で実現不能です。(株式公開している企業では現実的な選択ではない場合が多い)

代表的な例で言うと、「起業家輩出企業」として知られ、新規事業提案制度『Ring』を実施しているリクルートのような会社がこれに該当します。 しかし、すべての会社がリクルートのようにはなれませんし、ならなくてもよいのです。

レベル3・4

そこで目指すべきは、「社内風土改善」、「人材育成」、「ビジネス創出」をセットで行うことです。特にプログラムの初期フェーズでは、社員のマインド改革を新規事業創出の実務に取り組むなかでOJT的に実行することが有効です。その結果としてビジネス創出が実現すれば、成功事例をロールモデルとしてさらなる人材開発と組織開発が進んでいく好循環をつくることができるのです。



フィラメントでは新規事業創出と事業開発プロセスを通じた人材開発や組織開発などを幅広くサポートしています。新規事業創出プログラムの事務局支援なども行っておりますので、ご興味のある企業や個人の方からのお問い合わせをお待ちしています!

メルマガ登録はこちら

お問い合わせはこちら