事例概要
JFE HD傘下の「JFEエンジニアリング」「JFE商事」の2社合同企画として、合宿型アイデアソンが開催されました。フィラメントは、このアイデアソンにおいて、企画設計、ワークショップの実施、ファシリテーション、そして共創メンタリングを提供しました。
成果
このアイデアソンには、計28名が参加し、会社の垣根を越えて全7チームが編成されました。2日間のプログラムでは、社会課題・顧客課題を起点に新規事業アイデアを創出。フィラメントの共創メンターとのメンタリングを通じてアイデアをブラッシュアップし、最終的に役員に向けたピッチプレゼンを行いました。
事前講座
ビジネス基礎理解講座
ビジネスとは何かを理解し、その考えを深め、実践に活かせる基礎知識と共通言語を身につけました。
Day1
事業構想アイデアワークショップ
「社会課題×ビジネストレンド×自社の強み」を掛け合わせて新規事業アイデアを創出するワークショップを実施しました。参加者は、自社の強みを見極め、社会課題を深掘りし、情報を整理する手法を学び、テンプレートを活用して短時間で明確なプレゼンテーションを仕上げました。
事業アイデア明確化ワークショップ
事業アイデアを「A4一枚」にまとめ、ステークホルダーに効果的に価値を伝えるスキルを習得するワークショップを実施しました。Amazonで採用されている「PRFAQ」形式を活用し、新規事業の価値や概要を端的に表現する方法を学び、情報整理を行った後、Day1の最後にプレスリリース形式で中間発表を行いました。
Day2
アイデアブラッシュアップ(共創メンタリング)
事業アイデアの明確化とブラッシュアップの過程で、フィラメントの「共創メンター」がメンタリングを行い、各チームのアイデアを最終ピッチプレゼンに向けて評価可能な状態まで高めました。
ピッチプレゼン
2日間の集大成として、事業アイデアの要素とメッセージをまとめたピッチ資料を作成しました。最終成果発表では、全7チームが6分間のプレゼンで事業アイデアを簡潔に伝え、役員から質問やフィードバックを受けました。
参加者の声
研修を通じた学びや気づき
- 他チームの事業構想について、発想の過程を聞く事が出来たのは興味深かった。
- 顧客は誰なのか、対価性はあるのか、なぜ自分達がやるのか、とても重要な点を学びました。文脈によって、なにがポイントになるのか、日々、意識して事業開発したいと思います。
- たくさんの議論をたった5分にまとめていく難しさと方法論を学ぶことができました。議論の中で、裏側のシステムや顧客からの見え方、使用料などさまざま議論が出ましたが、重要な要素だけを抽出して伝えたいことだけを伝えることで、オーディエンスの気持ちを掴むことができるのだと体感することができました。
- 顧客像の具体化する方法を学んだ。ピッチプレゼンに必要な要素やそのストーリーについての理解が深まった。
- 1日目はもやっとしていたものが、夜から2日目にかけてどんどんブラッシュアップしていく過程の体験自体が非常に新鮮でした。
研修で得た学びを業務にどう活かすか
- 抽象的なところからのロジックの組み立てかたを、実際の業務でも実践していこうと思う。
- 新規事業に限らず、新しいアイデアを出す時は色々な観点から整理していくようにしたい。
- 新しい仕組みを検討する際に、ピッチで効率よく、時間をかけずに資料を作る方法をチームに共有したい。
- 顧客の予算状況、何にお金を払うのか?を捉えて事業を考えたい。
- 今年度は事業部の中期経営計画の策定を行ったが、「先に受講しておけばよかった」という思いで一杯だ。自分たちが持つリソースに如何に価値を持たせることができるかという頭の使い方は、決して新規事業構想のためだけのものではないと思う。「最適なターゲット市場の選定」と「顧客視点」を意識し取り組んでいきたい。
事務局として今回の合同アイデアソンを企画・運営したJFEエンジニアリングとJFE商事のご担当者からもコメントを頂戴しています。
この度イノベーション人材育成・グループ間交流を目的として、アイデアソンを実施しました。
これまで新規事業創出の経験がない参加者がほとんどですが、フィラメント様の巧みなファシリテーション・メンタリングにより、異なる事業特性と企業文化を持つ社員同士が熱い議論を交わす濃密な2日間となりました。
「顧客課題×アセット」をテーマに据えたこともあり、自社グループのポテンシャルを引き出し、実現可能性を感じさせるアイデアも多く出されました。
フィラメント様には、プログラムを通じて、新規事業創出の基本的な考え方から、アイデア言語化の手法、効果的なピッチ資料の作り方まで、実践的なノウハウをご提供いただきました。
特に、顧客視点に立った思考プロセスや、限られた時間で自身の考えを整理し相手に伝えるスキルは、日常業務にも活かせる貴重な学びとなり参加者からも「自部門の事業を多角的に見直すきっかけとなった」「会社の垣根を超えた発想の重要性を実感した」といった前向きな感想が聞かれました。
持続的なイノベーション・会社間シナジーの創出に向けて、今後も取り組みを継続していきたいです。
JFEエンジニアリング・JFE商事担当者