はじめに
2025年のJFEグループ合同アイデアソンを象徴するキーワードは、まさに「実務に直結する思考の型が身につく2日間」。
短期集中でありながら、参加者がそのまま日常業務へ持ち帰れる再現性の高いプロセス設計が特徴です。実際に参加者からも「明日から実務で試したい」「自分の仕事の進め方が変わる」という声が数多く寄せられ、学びで終わらず“行動につながる研修”として強い手応えが得られました。
こうした価値を支えているのが、本プログラムの中心にある
課題設定 → 言語化(PRFAQ) → ストーリー構築 → ピッチ
という、一気通貫の実践フローです。
事例概要
2024年度に続き、JFE HD傘下の「JFEエンジニアリング」「JFE商事」の2社合同で企画された「合宿型アイデアソン」。社会課題を起点にアイデアを広げ、企業内新規事業の構想からピッチまでを短期間で体験する実践型プログラムとして実施されています。
▼ 2024年の実施レポートはこちら
フィラメントは本プログラムにおいて、企画設計・ワークショップ運営・ファシリテーション・共創メンタリングを担当しました。
プログラム構成
プログラムは以下のステップで進行しました。
- 事前講座・事前課題
- Day1:アイデア創出 → 事業アイデア明確化
- Day2:ブラッシュアップ → ピッチプレゼン
ここからはこの流れに沿って、「参加者の声」を中心に2025年版アイデアソンで生まれた学びと成果を紹介します。
STEP 1|事前講座・事前課題
思考の土台づくりと、社会課題の解像度を高める準備
Day1 に入る前に、顧客・課題・価値の関係性など、事業検討の基礎となる考え方を学ぶ講座をオンラインで実施。
さらに、社会課題を「業界課題 → 顧客課題」へと段階的に分解し、各自が自分のテーマを深掘りする事前ワークにも取り組みました。
こうして全員が同じ土台で議論を始められる状態を整えています。
参加者からは次のような声が挙がりました。
「業界が抱えている課題解決の方法が理解できた。目の前の課題解決とは違い様々なアプローチがあると気づきました。」
「具体的な課題が何か、その対象は誰か、自社のASSETが使えるか、このポイントが明確でないと提案に結びつかないことがよくわかった。」
STEP 2|Day1:アイデア創出 → 事業アイデア明確化
午前:アイデア創出
社会課題を起点にアイデアを発散し、方向性を探る時間
午前のセッションでは、社会課題を起点にアイデアを発散。個人ワーク・グループワークを行いながら、キーワードの掛け合わせによる発想法など普段の業務では使わない思考手法を体験しました。

参加者からは次のような気づきが生まれています。
「思いつくワードとワードを掛け合わせるアイデア創出の方法は勉強になった。」
「いかに顧客の立場になって考えるかが大切。」
「新規事業を考えるときのチームワークの難しさを感じました。」
昼食後は、午前に広げたアイデアをチームで絞り込み、事業案の方向性を固めていきました。
午後:事業アイデア明確化(PRFAQ)
アイデアを構造化し、言語で説明できる状態へ
午後は、事業案を論理構造ごとに整理する PRFAQ(プレスリリース形式の事業アイデア言語化テンプレート)に取り組む4時間半の集中フェーズ。
個人整理 → チーム統合 → メンタリング → 中間発表 まで一気に進む時間となりました。

文章化を通じ、思考の曖昧さや矛盾が可視化された参加者が多く、次のような声が挙がりました。
「PRFAQというドキュメント形式はとても有用だなと思った。PPTだと伝えたいことが伝わらない感覚があった。」
「PRFAQを通じて1つの企画を多角的な視点かつ文章ベースで説明することの大切さに気付きました。」
「PRFAQの考え方が斬新で、自身の考えの矛盾に気づくことができ今後も活用したい。」
Day1の締めくくりには、実務へ活用したいという声が多く聞かれました。
「プロジェクト計画書を書くことがあるため早速PPTをやめてPRFAQで書きたいと思った。」
「来年の社内新規事業応募でPRFAQを使ってみます。」
「新しい取り組みを上司に説得する際に試したい。」
STEP 3|Day2:ブラッシュアップ → ピッチプレゼン
午前:ブラッシュアップ
ストーリー構築と論点整理を通じて事業アイデアを磨き込む
Day2はピッチ資料の基本インプットからスタート。
前日のPRFAQをベースに、論点を磨き込みながらピッチ資料を作成しました。
資料化のプロセスで、頭の中では整理できていたつもりの「矛盾」に気づく参加者も多くいました。
「ピッチ資料を作成する中で課題と解決策の不整合に気づく事ができ、新規事業提案だけでなく日々の業務でも活用できると感じた。」
「ピッチプレゼンのように短時間で要点を説明することの重要性を学びました。」
「ストーリーを組み立てることの重要性について改めて認識することが出来ました。良いピッチになるかどうかはそこが全てだと思いました。」
「課題とは?という問いを続ける難しさと楽しさを学んだ。」
「経営陣にプレゼンする難しさや指摘ポイントを経験できて勉強になった。」
午後:ピッチプレゼン
仕上げと最終発表を通じ、実務への応用意識が明確に
午後は、午前に整理した構成をもとにピッチ資料を完成させ、最終プレゼンへ。
短時間で「伝わる形」に落とし込む体験は、参加者の実務イメージを強く後押ししました。

発表後には次のような声が寄せられました。
「担当業務では、短時間で要点を説明することが多いため、ピッチプレゼンで学んだ要点を生かして、実際のプロジェクトで試したいと思います。」
「読み手を動かす資料を念頭に、業務に活かしていきます。」
「PRFAQとピッチ資料は今後、新しい仕事を立案する際に有用な順序だと認識できた。」
「現在関わる業界課題に対しても、意外と当グループでのアセットを活用して提案ができるかもしれないと気づいた。」
まとめ:再現性の高い「思考の型」が実務に接続した2日間
2025年のアイデアソンは、
課題設定 → 言語化 → ストーリー構築 → ピッチ
という一連の流れを短期間で体験し、参加者が “実務に持ち帰れるスキル”として理解できる プログラムとなりました。
PRFAQを用いた論理整理や、短時間で伝えるための構成力は、新規事業だけでなく社内提案・資料作成・部署間調整など幅広いシーンに応用可能な汎用スキルです。
「明日から実務で試したい」という声が多く聞かれた今回のプログラムは、学んで終わりではなく、行動へつながる研修として強く定着しました。
