事例概要

常石グループの「新規事業人材育成プログラム」は、海事産業を中心に多角的な事業を展開する広島県福山市の常石グループが、新規事業創出を目指し、2023年4月より開始したグループ横断的な研修プログラムです。このプログラムの目的は、新しい時代を切り拓く挑戦者を発掘し、新規事業を生み出す人材へ育成することにあります。選抜された9名(常石商事、ツネイシホールディングス所属)の精鋭メンバーが3つの混合チームを組成。座学講座、メンタリング、ワークショップ等を通じて実践的な知識とスキルの習得を図り、約8ヶ月間にわたる研修の集大成としてDemodayでのピッチ発表が行われました。

成果

上期では、参加者は初期段階のチームビルディングを経て、ビジネスの基礎知識やマインドセットを養う座学講座・ワークショップに参加しました。さらに、リサーチとインタビューのオンライン講座を受講し、実践を通じて技術を深めていきました。これらの活動を通じて、上期では新規事業アイデアの初期段階の明確化を目指しました。

下期に入ると、プログラムはより実践的なフェーズに移行しました。参加者は企業間交流を増やし、大阪や東京でのオフサイト研修を含む様々な活動に参加し、実際のビジネスリーダーから学び、インスピレーションを得ました。下期の集大成は、新規事業プランを役員に向けて発表するDemodayでした。ここでは、参加者がこれまでに習得した知識とスキルを活かし、自らのビジネスアイデアをピッチ形式でプレゼンテーションし、質疑応答にも応じました。このプロセスを通じて、参加者9名は新規事業人材として大きな成長を遂げました。


主な支援内容
・研修プログラムの企画と全体設計
・チームビルディングとメンター配置
・キックオフイベントの企画と実行
・座学講座の提供
・定期的なオンラインメンタリング
・テキストメンタリング
・各種ビジネスワークショップの実施
・外部企業との交流促進
・ゲスト講師による講演プログラム
・Demodayの企画と外部審査員アサイン
・事務局運営サポート

「新規事業人材育成プログラム」を主導するツネイシホールディングス人事戦略部の清水亜也子さんからもコメントを頂戴しています。

2023年に導入した本プログラムによる実践型の様々なワークを通じて「新規事業ってどうやってつくるの?」という初期状態から「事業アイデアの創出と事業プランを立てることができる」との変化に至る、スキルとマインドを磨くことが出来ました。

印象的だったのは、メンターの皆さんとの協働ワークです。アイデア創出や着眼点を養うワークを参加者とメンターが一緒に進めることで、答えのないなかで自ら答えを見出す体験を繰り返し、判断の精度も高めていきました。さらに、他社で新規事業を推進する方々との交流機会を何度も設けていただき、成功と失敗のリアルを知ることで、チャレンジする姿勢も学ぶことができました。

受講生が策定した新規事業プランは、プログラム修了後に検証フェーズに進めています。実践に挑戦する修了生の姿を見て「自分もそうなりたい」と手を上げる新たな人材の発掘にもつながり、2024年には参加者を増やして2期目をスタートしました。

今後もフィラメントの皆さんと本プログラムを通じて、常石グループのスローガン「未来の価値を、いまつくる。」の実現に向けた人材育成を推進していきます。

清水 亜也子さん
ツネイシホールディングス株式会社
人事戦略部