事例概要
リブドゥコーポレーションは「介護(Care)」と「治療(Cure)」の両域において、進展する超高齢社会をよりよく生きるためのサポートを提供し、紙おむつや医療用製品の製造・販売等をおこなう企業です。今回は、社内から新規事業を生み出す文化醸成の取り組みの一つとして、部門横断型のアイデアソンが2日間にわたって開催されました。フィラメントはアイデアソンの企画設計およびワークショップを提供しました。
成果
このアイデアソンには、新規事業本部、経営企画室、ライフケア事業部、メディカル事業部の4部門から30名以上が参加し、部門を超えた全8チームが編成されました。2日間にわたるプログラムでは、ワークショップやアイデア創出、チームディスカッションを通じて事業アイデアを磨き上げ、最終的に役員および幹部社員に向けたピッチプレゼンを実施しました。
Day1
企業向けビジネスボードゲーム研修『Biz Builder(ビズビルダー)』
ビジネスボードゲームを活用したワークショップを通じて、企業内での新規事業創出を疑似体験。ビジネスのトータルプロセスと実践的なアプローチを学びました。
アセット探索ワークショップ
特定の事業を上流から下流まで分解して全体像を把握するとともに、ステークホルダーや競合の視点からリサーチを行いました。その中で「つまりどういうことなのか」を抽象化しながら、自社のアセット(強み)の言語化を進めました。
Day2
事業構想アイデアワークショップ
Day1で言語化した自社のアセット(強み)を社会課題と掛け合わせることで、アイデアの種を創出しました。個人ワークとチームディスカッションを通じて事業アイデアをブラッシュアップし、「タイトル・顧客・顧客課題・障壁・解決策」の5項目で言語化しました。
ピッチプレゼン
2日間の集大成として、投資判断に必要な情報を整理し、ストーリー構成を考えたピッチ資料を作成しました。最終成果発表では、全8チームが5分間のプレゼンで事業アイデアを簡潔に伝え、役員や幹部社員から質問やフィードバックを受けました。
参加者の声
- 新規事業に着手するための考え方や実際に模擬体験することで理解が得られた。
- 新規事業の立ち上げに際し、スピードの重要性の理解が深まった。
- 自社の強みなどを把握しきれていなかったのでアセットを見つけることが必要だと感じた。
- アセットとリソースの関係性、整理をする際にわけて考えるという手法が、自身が思考をまとめる際に使いやすそうだと思った。
- 顧客が感じるコストについてもきれいに整理されており、コストをいかに低くするか、という観点が重要だということも同時に学ぶことができた。
- 市場分析の重要性、顧客の解像度をいかに上げるかということが大事か改めて分かったのでそこを自身の業務でも忘れないように意識して取り組みたいと思います。
- 担当している事業やコンテンツについて、エンドユーザー視点だけでなく競合他社視点で客観的に見る癖をつけたい。
- 事業を通じ、アセットを考えるなかで、知らない部門の活動について理解が深まった。また、他班の発表でも当社の良いところを再認識だけでなく、新たに気付かされることがあった。
リブドゥコーポレーション 新規事業本部 新規事業推進部 部長の中村 剛さんからもコメントを頂戴しています。
フィラメントさんのご支援で合宿型アイデアソンを新規事業部門に加え、既存事業部門、スタッフ部門など横断型で開催しました。ビジネスボードゲーム研修「Biz Builder」の体験とともに、アセットの棚卸からアイデア創出、検討からピッチまで一連の流れを凝縮した形で実施。学びの深い2日間となりました。終了後は「学びを既存事業にも活かせる」「自部門でもやってみたい」と前向きな意見が聞かれました。
驚いたのは当初アイデア出しに苦慮していた参加者が、フィラメントさんのご支援によりコツを掴んだことで「箱の外に出た」面白く、且つアセットを活かせる、そして今までのリブドゥコーポレーションでは出ないようなものを続々と生み出していたことです。私としては次期新規事業担当者の発掘と育成に可能性を感じたシーンでした。
普段は「自部門業務だけ」の視点に陥りがちな中で、イベントを通じて部門間の相互理解が深まり、それが新たな組織文化風土に繋がると感じました。私たちは事業開発だけではなく、その活動を通じて全社を牽引する人材の育成も併せて継続したいと考えます。
「人生100年時代」に健やかな人生を応援する。Livedo-Vision2030実現に向け、引き続き挑戦して参りたいと思います。
中村 剛さん
株式会社リブドゥコーポレーション
新規事業本部 新規事業推進部
部長